最近なんだか仕事で本のレビューをやっております。そんな中、原稿じゃないやつ、つまり適当に書いた駄文ですな、そんなのが手持ちのハードディスクにありましたんで、ひまな人は読んでみてください。そういや森さん最近本出してたなあ。A2に本当は付けたかったって言ってたサブタイトル、「世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい」だっけな、それが新刊のタイトルになってたんでした。ま、そんなことはいいとして、この書評は過去恥部ですが、どうぞ。
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薬ミシュランという本がありまして、僕はクソ本だと思うんですが、それの書評を二年前くらいに書いていたので公開いたします。これも過去恥部だけど。まあよければどうぞ!
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[DATA]
・昨年8月、「精神分裂病」は「統合失調症」へ名称が改正された。
・統合失調症は約100人に1人という割合で発症する代表的な精神疾患。
・入院患者の2~3割は社会的要請による入院とされ、今回の名称改正も同じ観点から。
昨年8月、横浜で開かれた「世界精神神経学会」にて『精神分裂病』から『統合失調症』への改称が発表された。
精神分裂病は1900年初頭、躁うつ病と並ぶ精神疾患、「早期痴呆症」として疾患単位を独立させられた。しかし現在の精神分裂病は、schizo(分裂)・phrenia(精神機能)という語源が示す通り、精神機能に限っての分裂状態を指すもの。治療によって精神状態が安定していれば、問題なく生活を営めるということだ。だが、「早期痴呆症」のイメージは依然引きずられ、「精神が分裂し、治らない」と患者の人格を否定するような偏見・差別が強く、問題とされていた。
今回の改称に貢献したのは、「全国精神障害者家族会連合会(全家連)」。93年に全家連が出した意見書には、「精神分裂病」という名称の語感の悪さや、言葉のイメージの社会的な催危険性についての指摘があった。それとは別に、医薬の発達により、疾患の過半数の病状が抑えられることも分かってきたこともある。それらの声に呼応し、学会は検討を迫られ、改称に至ったという経緯だろう。
メディアは、「今やコントロール、ないし改善可能な疾患である」と、社会的偏見・差別の解消を主軸に報道していた。このことに関し、複数の都内クリニックの精神科医に尋ねると、「家族にとっては安心材料になるかもしれない。しかし、昔に比べれば投薬でコントロールしやすくなったとは言えようが、治療の難しい病気であることに変わりはない」と、改称に大きな期待は見せているようではない。
今回の改称は、疾患性質そのものの転換を示しておらず、しかも、患者ではなく、家族連合会が推し進めてきた案であったことに注視すべきだ。確かに家族の気持ちを汲み取ることはできるのだが……。
全家連、医療現場と報道の考え方のズレが、「精神分裂病」という旧名称の隠語化(=社会的排除の助長)を促進しまいかと懸念してやまない。(初出:『サイゾー』インフォバーン刊)
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・岡崎京子ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね 『リバーズ・エッジ』や『Pink』などなど、数々のとてつもない作品を残してきた、岡崎京子の文章だけによる本が出ていたのですが、読んでいなかったのでそりゃ岡崎ファンとして読まねばと思い、読んでみました。 短編のエッセイ・散文的な作品なんですが、表題作「ぼくたちは何だかすべて忘れてしまうね」は衝撃的なもの。忘却とは単なる恐ろしいものなのかしら、それとも人間の防御本能として優れたものなのかしら。自分と人は優しさでひょっとしてつながっているのかもしれない。でもそれを岡崎はみんな否定しない。何が本当かわからないことをわからないままに書いていて、それがなんだかよくわかるというかなんというか。僕は読んで決して損しなかったと思ったものでした。岡崎は本当に思うことを脚色せず、純粋なまま加工せずに書いたのだろうなあと思わせるような作品でしたとさ。
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月刊雑誌に音楽評を連載してます。売ってる期間は載せられないので、賞味期限切れですが、それを載せていきます。それの第一回。
槇原敬之「EXPLORER」
槇原敬之a.k.a.マッキー、「本日ハ晴天ナリ」以来のニューアルバムを擁し、満を持してチャートに登場。
5年ほど前、覚せい剤容疑で逮捕、音楽活動自粛を余儀なくされた過去はあれど、それはそれ。音も同様、退転に時を刻み、もはや悔悟はここになし――。
さて、シングルカット曲「優しい歌が歌えない」でスタートするこのアルバムでは、「太陽」に暗喩していたような反省モードのうたごころはもはや失せ消え、本人の復活の自負を感じさせます。疾走感に耳を潤すメロディラインもさることながら、歌詞こそ聴きどころ。
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以前書いたPSB評です。気に入りそうになったらぜひ買ってみてください!
-----review start-----
コーネリアスの“FANTASMA”やFPM“LUXURY”、ピチカートなどなどの系譜を踏み、そのエッセンスを濃縮還元120%でズタズタにカットアップして再構築! 世界に誇るジャパニーズサンプリングキッチュを圧縮し、フリーズドライで封じ込めた玉手箱とでも言えるアルバム。UK連中のド肝を抜いた'00年のデビューアルバムにしてマスターピース、“FAKEVOX”。このアルバムを誤解を恐れずに言うならば、「渋谷系」の到達点。そんな煌びやかな音世界を披露しています。
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光り出す空 明けていくほら 幾何学模様奏でてる 光も今や キラキラ踊り 渦巻く彼方 滲んでくリリックの一部がこういうのです。文字ヅラだけ見てみると、これが電気×スチャの曲だとは誰も思わないでしょう。 オリジナルミックスもさることながら、リミキサーがこのお二方とあっては、とりあえず日本最強チームじゃないでしょうか。 ■砂原良徳(まりん)『聖☆おじさん』(YSST RMX 2005) ■小山田圭吾 a.k.a. Cornelius『Twilight』(Cornelius remix) とりあえず、わたしはたぶん一ヶ月はこれしか聴いてない気がします。ってなわけで、あー、最高だよオッサン5人!
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出ました、天才子役こと小沢健二a.k.a.オザケン。
私立和光中学卒業、川崎市立多摩高等学校卒業後一年間浪人、東京大学文科Ⅲ類合格後、進振にて文学部へ。専攻はアメリカ文学。音楽履歴としては、これまた天才音楽指揮者・小澤征爾の甥という出自にして、和光中学時代に知り合った小山田圭悟(この頃は圭吾でなくて圭悟)らと、バンド活動を開始する。
ロリポップ・ソニック結成後、数いたメンバーは脱退し、小山田と二人でメジャーデビュー。ポリドールと契約し、バンド名はフリッパーズ・ギター。ネオ・アコースティックを志向し、その二人の膨大な音楽的アーカイヴから類稀なるサンプリングセンスによって、一部の好事家、及び仔猫ちゃん(パーフリスト、ナゴムギャルみてえなもんだよ結局は・笑)を熱狂させる。同時に、メディアへの露出においては極めて好戦的であることで知られ、インタビュアー泣かせ、記事がうまくまとめられないという事態続出。弱いのはステージ。ツアーでの二人はしょぼい、というのが定説となる。フリッパーズ・ギターとして3枚のアルバムをリリースし、最終作にあたる「ヘッド博士の世界塔――Dr. Head's World Tour」は未だに評価が高い。
その伝説のバンドであるパーフリのラストはあっけないもので、「ヘッド博士~」を擁した全国ツアーチケットをSold Outさせながら、勝手な事情により、解散。チケットは払い戻しとなり、騒然。当時の読売新聞にも、極めてまじめな記事として「ここ最近ネオ・アクースティック(アクースっていうフレーズに注目・笑)という音楽が流行っているが……中略……プロとしての意識が足りないのではないか。まったくいかんですな」っていうような中身の記事が載るという爆笑事件すら勃発。
その後、仲違いは現在までも続き、小山田ははじめて見た小沢のソロステージの感想を雑誌にて「なんか……尾崎(豊)みたいだった」と評し揶揄するという珍事も勃発。「フリッパーズギター」はメディア上で禁句となり、言葉狩りとも言われる事態に。なので、小沢の公式プロフィールには「ロリポップ・ソニック改名バンド」と書いてあるとか。
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今週のレコメンドは朝日美穂であります。ついでに雑誌掲載文インタビューをそのまま再々録しようということです。どうぞー。感想コメントもあればぜひ。
【朝日美穂 プロフィール】
シンガーソングライター。72年9月12日、大阪生まれ、千葉育ち。乙女座のB型。96年『Apeiron』でデビュー。インディーズながら1万枚のセールスを上げ、97年ソニーと契約。00年に契約を解消し、02年岡村靖幸トリビュートアルバム『どんなものでも君にかないやしない』をプロデュース。自身のレーベル『朝日蓄音』を立ち上げ、04年12月に5年ぶりのフルアルバム『ホリアテロリズム』をリリースした。その後にもすうまい発表してます。
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岡村ちゃん
一筋の青春時代
華奢な感じのする女性が、待ち合わせの喫茶店の会議室にひょっこりと、不安そうに一人で顔を見せた。
朝日美穂は透明感のある伸びやかな歌声が特徴の、実力派シンガーソングライター。彼女の作る音楽は不思議な空気感を持っており、リスナーをその独特の世界に誘っていく。セカンドアルバム『Thrill March』は当時、多くの音楽評論でベスト1に挙げられたほどで、かのジム・オルーク(※1)も注目しているという。彼女自身が行っている。無論、簡単なことではない。彼女の「岡村ちゃんラヴ」の想いだけが、その原動力となった。
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媒体へ未発表で、書いたまま埋もれてたレビューがあったので公開します。過去の作品に興味のある方はぜひ下のリンクより買ってみてください!
----TUA Review----
まりんこと砂原良徳が電気グルーヴ在籍時代にリリースした、今もいわく付きの3000枚限定、豪華ブックレット・ステッカー付きのピクチャー・アナログ・シングル。
砂原良徳の妄想のみにより構築された“近日オープンする新宿地下空港”。それをラウンジ・モンド的な音楽に乗せ、英語のアナウンスにて微に入り細に入り解説していくという、砂原妄想空港へのインヴィテーション自体が作品となっています。
肝心のアナウンスの内容はといえば「成田空港は不便だから新宿に地下空港を作った」から始まり、「騒音と震動の対策は、アメリカのパトリック・ウィリアムズが担当した」などなど細かな部分までひたすら説明。普通に考えれば、相当に奇妙なレコードです。
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音楽レビュー原稿です。
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不安である。
担当編集ソレンから手渡されたジャケットの女性がこちらを向いている。嫌だ。「このアルバム、不安になりますよ」と言われていたとおり、私も漠然と不安になってしまった。
「飛ぶひと」の詩はこうだ。「飛ぶひとはおちる/おちるひとはさらにおちる(中略)泥にまみれそしてほろびる」。……やはり嫌だ。さらにその歌声が追い討ちをかける。どう聴いても覇気がない、だがそれにもかかわらず説得力だけはある。ああ、鬱っぽい。
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遅ればせまくりながら『Strawberry shortcakes』をネット本通販で買いました。よい!ほかの代表作よりも気に入ったー。
『Blue』はそうでもないんですけど、『短編集』『痛々しいラヴ』あたりはもう、恋愛モードばっちりなので、ほんとに自分自身が痛々しいときに読むとそれはそれは痛々しくてきっつくなるので、読むときがなんだか限られてしまうんです。
と、いうわけでなにがどうよいのかっつうとですね――
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タワレコ渋谷店のJ-Popを扱う二階フロアの本コーナーにて、『植物性アッパー/コカイン』などという、ここはレゲエ兄ちゃんやらスノッブ証券マンはいねえですよ的、かつJ-popと何ら関係ないだろう(と、おもわれるだけであって、現実はもっとススんでるのかもしんないが)本が平積みになっているのを発見、よく分からないがとりあえず買ってみました。買ったわたしの行動の方が不可解で職務質問に遭いませんでした。残念でした。
そんなわけで舞い込んできた(吸い込んでませんよ)、コカインについて延々書いてあるこの本。数時間で読了しましたが、かなり面白いものでした。ジャケ買いで当たったような感じがするのはレコード屋で買ったからでしょうか。このシリーズは「聖なる植物 大麻」「コカイン」からはじまって、いくつもあります。みんなおもしろく、これはおすすめ。あとは「セックス」とか「アルコール」とかも。
以下、書評です。
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■Yoshinori Sunahara and Hibiki Tokiwa - Limited Edition Not For Sale(TRS-001)
元・電気グルーヴの砂原良徳氏と、Animal of Airsブランドで知られるフォトグラファー・DJ・デザイナー、常盤響氏によって作られた、“限定非売品”と銘打たれた名盤。金盤と銀盤の盤面色違いが存在しており、微妙に中身も違いますが、こちらの入手したものは金盤の方のみ。でもどうやら銀盤が正式らしいのですが、基本的には中身はそこまでかわらないとのこと。
さてこの作品、全編にわたって、カットアップ・コラージュで作られているので著作権上クリアできない問題がありまくりです。「“NOT FOR SALE”って書けばあとで『これは配布用です』って逃げられるでしょ」(砂原良徳インタビュー『ele-king』vol.10より)との理由で、現在でも非売品扱いとなっています。
そもそもこの作品は、それまでシンセサイザー・テクノのレーベルとして知られていたトランソニック・レーベルが、テクノからモンド、ラウンジへの方向転換をするきっかけとして記念的に作られたものです。
肝心の内容はといえば、古今東西様々なレア音源ばかりをカットアップした33トラックのミックス。LSD体験を記録したというアナログ音源やらなにやら、ネタ元は到底素人には調べられないものばかりで、豪華(でも著作権は無視)なものとなっています。ネタの中には、電気グルーヴ『A』に使われたサンプルも含まれていたりします。
モンド・ラウンジミックスとして、傑作中の傑作だと言われているものの、希少非売品でそうそう手に入りません。オークションで出品されていてもトンデモなプレミア価格です。見つけたら高値を出しても聴いてみて損はありません。激オススメの一枚です。
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アコースティックギターのバッキングから形成されていくリズム。ツールス、プラグインからバイノーラル、機材アイデアなんでもありで作編集し、曲化させていく手法(あるいは魔法)。でも世界最先端の音質を塗り替えていくことは、もはやコーネリアスの御家芸でもあるためにファンの期待はいやおうなく高まっている昨今であります。
前作との差異性は一聴して少ないようにもありますが、その“(差異/違和の)少なさ”はスペックの水準は、名盤誉れ高い前作『POINT』と同じかそれ以上なんだろなあ、という潜在性だと思っておくのがファンとしての自作完成アルバム発売に向けての姿勢ではないか。
確かに既発のいくつかの曲に感覚は似ている。小山田圭吾の声によるレイヤー和声(本当に声だ)進行は『ファンタズマ』を思わせる健在ぶりだ。目だった曲中要素を挙げればすぐにいくつか思い出せる。2曲目「Gum」は『Fantasma』、3曲目「Clap & Whistle & Walking」は『CM2』に通じるものあり。表題曲に関しては前作中「Drop」やスティングのリミックス作「B.Streat」にコード進行や音響処理感が似ている。また、歌詞のけだるさを偲べば、Prego!収録「Lazy」ゆずりのものが。
4曲目が35分あるのだが、このあたりも含めてパッケージとしてまだ全体はわかりません。そりゃどんなアルバムになるのか期待は否応にも高まってまいりますね。
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コーネリアスの5年ぶりのフルアルバム『SENSUOUS』のレビューを昨日の予告通りしたいと思います。ちょっとした発売前のネタバレになるので、イヤな方は読まない方がよいかも。いちおう簡素にしておきますが。ということでスタート。
1. Sensuous
ウインドチャイムの音からスタート。そしてギターの音が入る……と、その耳障りが素晴らしい。一音一音の定位を微妙にずらしながら展開していくこの立体感。この定位感はアルバム全体に広がっていて、新しいハイファイ感を貫いてます。そして最後はギターの弦を緩めながら落ちていって次の曲へシームレスにつながっていく。
2. Fit Song
音色と音色、波形と波形、音の分散定位が絡まりながら進んでいくゆったりとしながらも緊迫感を感じます。シンセにかの有名なMIDIの萌芽と共に現れたYAMAHA DX7の音色が。もっともこれはソフトシンセ(Native Instruments FM7)だそうですが。展開は、コードの転調を繰り返しながらもコーネリアスらしい声(小山田の声はやはり楽器だ!)のサンプルが気持ちよくビートに絡んできます。
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手にしたことはもちろん、目にしたこともなかったサックスってな楽器を、なぜか急に思いつきと勢いで始めることにしたのは去年のこと。小さいころからピアノとエレクトーンの教室には長いこと通ってましたがサボりまくりでまともに生楽器はやったこともなし。当然中学の部活だって運動系をずっとやってましたわたくしです。
まあでも実際勢いとはいえ、いい値段をはたいてアルトサックスを買ってしまってました。ちょっと音を出してみて正気に戻ると、これ(最低10万以上、ブルジョワ楽器ことサキソフォン)をどうやって元取ればいいんだ……と思うハメに陥ってました。
プロのレッスンを受けるとすると、一授業一時間で最低5000円は下らない。と知るとますます滅入ってきてたんですが、ネットでいろいろ独学の方法を調べ始めて見つけたのが、今の僕の先生である岡野氏のサイトでありました。
その岡野氏のサイトを見れば、「クリニック」と称して(レッスンとしていないのは、岡野氏はアマチュア音楽家だからだそうです)、サックスの演奏基礎を使用スタジオ代のほぼ実費程度で教えてくれるというので、メールを出して一度見て欲しいとお願いしたところ、それ以来すっかりサックスという楽器が面白くなって未だに演奏の研鑽が日々続いているっていう感じでしょうか。
サックスの教則本とかDVDとかは山ほどあるんですが、いきなり譜面が出てきて「さあやってみましょう!」ってな感じで納得のいく教材が全くなくて、どうすりゃきちんと基礎を身に着けるかがすっとばしてあるのがほとんど。あとはもう練習曲やりまくりましょう的な感じで、苦痛を乗り越えるのが当然みたいな感じ。こんなの続かないから当たり前にもうやめよっかなーと思ってたんですが、そこで氏のクリニックとオリジナル教材に出会って俄然続ける気が出て今までやってこられて(まあそんなこと言っても明日イヤんなってやめるかもしんないんですけど・笑)ます。
サックスが電子楽器と何が一番違うかというと、音程はもちろんのこと、吹いて出てくる音色が最初は全く安定しないところで、かなり困りました。音を出すのは簡単、されどコントロールがすごく難しい。しかもなかなか出したい豊かな音色が出せないわけです。
このテキストは「豊かな音を出すこと」に焦点が絞られていて、毎日練習曲を欠かさずやれっていう内容じゃないのがすごく良いです。あともう一つ付け加えれば「押し付けがましくない」というところでしょうか(笑)。んなもん練習なんて楽しくないんで、毎日これやれって指示されていても、事実それ通りなんてやんないのが普通ですからねえ……。
んで、サックスを買ったはいいけど遊ばせてインテリアになっている方や、そろそろもう売っちまうかと思ってる方におすすめしたいのがこのテキストです。
別に押し付けがましく「このテキスト最高! 誰でも絶対やる気になる」とか言う気はさらさらないんですが、これを書いた岡野氏のコメントを見ると、なんか不思議とやってもいいかなーと思えてくるんじゃないかしらと思うので一部引用させて頂きます。
2004年のおわり、ある施設で「スターダスト」を演奏したとき、最前列で聴いていらしたおじいさんが、頬に涙を一筋こうおっしゃいました。『生きていると良いことがあるね。良い音が聴けるんだね、どうもありがとう』
このことをキッカケに、私はアマチュアのミュージシャンでも【サックスを通して人を感動させることが出来る人を増やす運動を生涯の目標にしよう】と思い立ったのです。
偉そうなことを一席ぶたせて頂くと、どんなに演奏がすんごい上手くても、音楽は感情に訴えることが出来ないと意味がないような気がします。ちなみに僕がサックスをやりたいと思ったのは、菊地成孔氏のサックスを初めて生で聴いて号泣しちまったからなんですけど。
まあそんなわけで、僕の話はこんなところで、興味関心が持てて見てみたいなと思う方は、このテキストをやってみてはいかがでしょうか。正直、書いてあるのは至極まともなことだらけで「当たり前だよねえ」ってことばっかです。でもそこにこそ、このテキストの価値があるのではと思います。
では、最後に岡野氏のサイトをご紹介させて頂きます。ま、音楽なんて所詮趣味ですからね(笑)。仰々しいもんじゃないですけど。以上紹介でありました。
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東京ザヴィヌルバッハや解散したDCPRGなど、キーボード・ピアノ、プログラム奏者として素晴らしい作品を創っている坪口氏のアルバム。かなりよいです。
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この他で特に素晴らしいのはこちら。
| Radio-Acoustique | |
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音響とコラージュ・サンプリングの上に広がるクロマティック。お休みの日の昼下がりに良い感じです。でも逆に覚醒しちゃう人もいるかも。それくらいいろいろな解釈のできる作品です。おすすめ。
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| バビロンまで何マイル? | |
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今日はライターOさんから「寝すぎで…」とのお電話。大丈夫かなもし。心配になってしまうだよー。ということで、今日はバビロンまで何マイルかかるのよ? という疑問を持って、この本を読みながらぐったり寝てしまおう。という作戦に出ました。作戦は大成功! 今21時過ぎですが、ひるまかっら今のいままで寝てましたものー。
この漫画はいろいろためになるダス。デカメロンだとかエラスムス先生だとか出てくるし、ときはルネサンスで文芸復興。出てくる人は菊地成孔先生もどっかで触れてたチェーザレ・ボルジア。チェーザレに興味をお持ちの方もぜひ。
しかしニッキーとユーリの指輪、あのあとどうなったんでしょうなあ。まだどっか旅行したのかな……。
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| ARMEDPHONE | |
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ずいぶん前に、このブログでこんな記事を書いたことがありまして。今は上にあるようにアマゾンでも扱っている状態ですが、当時はなかなかトランソニックの全部の音源は手に入らず。で、以前の記事を書いたところ、作ったご本人からコメントを頂いた、という事件(いや、事件ですよこんなの・笑・ありえない)がありまして。
そのARMこと元・Organization、久川氏とひさびさに連絡が取れ、音源を聴きなおしていたんですが、やっぱりいいなあ。コンセプトも、それこそジャケもいいんで、おすすめです。くわしい内容は以前に書いたその記事をどうぞ(これです)。
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タワレコ渋谷店のJ-Popを扱う二階フロアの本コーナーにて、『植物性アッパー/コカイン』などという、ここはレゲエやソウル兄ちゃんはいねえですよ的、かつJ-popと何ら関係ないだろう(と、おもわれるだけであって、現実はもっとススんでるのかもしんないが)本が平積みになっているのを発見、よく分からないがとりあえず買ってみました。買ったわたしの行動の方が不可解すぎたためか職務質問にすら遭わず帰宅いたしました。
| 植物性アッパー コカイン | |
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そんなわけで舞い込んできた(吸い込んでませんよ・笑)、コカインについて延々書いてあるこの本。数時間で読了しましたが、かなり面白いものでした。ジャケ買いで当たったような感じがするのはレコード屋で買ったからでしょうか。
このシリーズには別にも、「聖なる植物 大麻」そして今回の「コカイン」からはじまって、いくつもあります。みんなおもしろく、これらはおすすめできますね。ほかのラインナップには「セックス」とか「アルコール」とかも。
以下、書評です。
「コカインそのものに興味がなくとも十分に面白い一冊」大抵の場合、薬物を扱う書籍には、それが合法であろうと非合法であろうと、一様に内容に偏りがあると言える。この本はいろいろな角度から、きわめて客観的にコカインの歴史、実態、化学的知見・社会との関わりなど……多くの厳選されたと言えるだろうトピックを一書にまとめることに成功している。
総じていままでになかった軽めのコンセプトで読みやすく、文章も平易でわかりやすい。誰でもひっかかることなく読めるので、テーマに関心のある方はぜひ手に取ってみてはどうか。
ともあれ、バランスの取れた稀有な本と言える。ちとばかり売れなさそうなのが実に惜しい。
freebaseの由来をこの本で初めて知りました。うん、面白い一冊ですよ。興味ある人もない人もぜひ。全シリーズよいです。
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「川原泉、無垢の感性ここに結実」
川原泉の作品の中でも、飛び抜けた傑作と謳われることの多いこの作品「銀のロマンティック…わはは」であるが、そのタイトルにエッセンスの全てがあるのではないかと思う。一瞥するにふざけたタイトル、「…わはは」の部分に、作者の表現の幅の広さが重畳されているのは間違いない。
ストーリーこそ平凡とも言える流れ――いわゆるよくあるお話。あるカップルの偶然の出会い、天才への気付きとそれへの落胆/克服といったモチーフ――であるものの、読後感覚と言えば、全てのコマ・セリフ・画に伏線が張られているように感じられる。
無駄に感じる部分が最後には無駄にならない、このストイックなまでのミニマルさは、ほかの作家には(彼女はそれこそ少女漫画家なのだ!)なかなかない部分である。
読めばまず、強烈な印象が残る。それこそストーリーを思い返し、反芻すれば涙すら出る。わたしたちをそうさせるのは、作品にある“日常感”ではないだろうか。登場人物たちはフィクショナルな非日常を決して生きているわけでなく、わたしたちの日常に普通に生きている感覚がするのだ。この点がほかの川原作品と大きく違う点であると思う。
とにかく、大傑作であるが問題作でない。ここに最大の強度がある。もしまだ触れたことのない方がいれば、読んでどのように感じるか聞いてみたい。自分の感じ方がほかの読者とどう違うのか、それも気になるところだ。
■関連エントリ
少女漫画には何がある?あるんだよ。
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薬ミシュランという本がありまして、僕はクソ本だと思うんですが、それの書評を二年前くらいに書いていたので公開いたします。これも過去恥部だけど。まあよければどうぞ!
| 薬ミシュラン | |
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『「薬」と「クスリ」の境界線』
この本のウリは、ポップな形をとって、精神科領域の薬(それ以外ももちろんあるが)をユーザー(=ライター)の主観により構築しているところにある。グラフィカルに薬の特徴を見せるという作りは、非常に直感的に分かりやすく好感が持てるかもしれないが、落とし穴も見逃すわけにはいくまい。
薬に関する細かいデータ(薬価、成分名や血中濃度半減期など)や、薬の作用機序を提供しているのは、医学文献や添付文書を見る気の起きない「ウツ患者にピッタリ」なのだが、主観に頼った感想と、ワイドショーやスポーツ新聞のような見出し臭があまりに過ぎやしまいか、というのが正直な印象だ。
要は、薬に関する正しい客観データを伝えたいのか、ライター(=クライアント)の主観的な本音を伝えたいのか、ただモチーフがタイムリーで売れると踏んだのか、焦点がはっきりとしない。入門書でもなければ専門書でもない、という姿勢がいささか嘲笑を誘う部分もしばしばである。
この本によって“生半可な”希望を持ち、複数の精神科をはしごし、ドクターショッピングをする、“自称”ウツ患者が増えないよう祈るばかりだ。
そして、今度書きますが、これ。鶴見は本当に人を殺したなあ。
| 人格改造マニュアル | |
![]() | 鶴見 済 太田出版 1996-11 売り上げランキング : 32392 おすすめ平均 ![]() 嘘が多い 必見の価値あり 批判もわかるけど、わたし的にはアリと思う本Amazonで詳しく見る by G-Tools |
この鶴見済氏が今なんと言っているか。すごいことを言ってます。
tsurumi's text - リタリンの規制はやむを得ない
11年前に出した『人格改造マニュアル』という本のなかで、リタリンについて「依存性もなく食欲もなくならないという」などと書いてしまっているが、これは医師に幅広く利用されている治療薬の専門書(『優秀処方とその解説』など)に当時書かれていたことだった。しかし今では、それが間違っていたと思うので、まったく今さらながらだが訂正したい。リタリンには依存性もあり、食欲もなくなる。
これがベストセラー作家のいまさら言うことでしょうか。この本について言いたいことは山ほどありますが、また今度書くとしても、鶴見のせいでリタリンを飲み続けた人はかなりの数いるはずなわけで、いきなりのこの発言には唖然としました。もはや功罪じゃないですよ、罪しかないとおもうんですが…。なんなんだろう、この人は。
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