リタリン騒動の最中で10年前は

 薬ミシュランという本がありまして、僕はクソ本だと思うんですが、それの書評を二年前くらいに書いていたので公開いたします。これも過去恥部だけど。まあよければどうぞ!

薬ミシュラン
薬ミシュラン相田 くひを HORUS 久里 葵

おすすめ平均
starsまず表紙が良い
stars危険性もある
starsこの手の本は賞味期限がありますのでご注意を
stars本書の功罪
stars神経科の薬が良く分かる

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『「薬」と「クスリ」の境界線』
 この本のウリは、ポップな形をとって、精神科領域の薬(それ以外ももちろんあるが)をユーザー(=ライター)の主観により構築しているところにある。グラフィカルに薬の特徴を見せるという作りは、非常に直感的に分かりやすく好感が持てるかもしれないが、落とし穴も見逃すわけにはいくまい。
 薬に関する細かいデータ(薬価、成分名や血中濃度半減期など)や、薬の作用機序を提供しているのは、医学文献や添付文書を見る気の起きない「ウツ患者にピッタリ」なのだが、主観に頼った感想と、ワイドショーやスポーツ新聞のような見出し臭があまりに過ぎやしまいか、というのが正直な印象だ。
 要は、薬に関する正しい客観データを伝えたいのか、ライター(=クライアント)の主観的な本音を伝えたいのか、ただモチーフがタイムリーで売れると踏んだのか、焦点がはっきりとしない。入門書でもなければ専門書でもない、という姿勢がいささか嘲笑を誘う部分もしばしばである。
 この本によって“生半可な”希望を持ち、複数の精神科をはしごし、ドクターショッピングをする、“自称”ウツ患者が増えないよう祈るばかりだ。

 そして、今度書きますが、これ。鶴見は本当に人を殺したなあ。

人格改造マニュアル
人格改造マニュアル鶴見 済

太田出版 1996-11
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おすすめ平均 star
star嘘が多い
star必見の価値あり
star批判もわかるけど、わたし的にはアリと思う本

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 この鶴見済氏が今なんと言っているか。すごいことを言ってます。

tsurumi's text - リタリンの規制はやむを得ない
11年前に出した『人格改造マニュアル』という本のなかで、リタリンについて「依存性もなく食欲もなくならないという」などと書いてしまっているが、これは医師に幅広く利用されている治療薬の専門書(『優秀処方とその解説』など)に当時書かれていたことだった。しかし今では、それが間違っていたと思うので、まったく今さらながらだが訂正したい。リタリンには依存性もあり、食欲もなくなる。

 これがベストセラー作家のいまさら言うことでしょうか。この本について言いたいことは山ほどありますが、また今度書くとしても、鶴見のせいでリタリンを飲み続けた人はかなりの数いるはずなわけで、いきなりのこの発言には唖然としました。もはや功罪じゃないですよ、罪しかないとおもうんですが…。なんなんだろう、この人は。

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