手にしたことはもちろん、目にしたこともなかったサックスってな楽器を、なぜか急に思いつきと勢いで始めることにしたのは去年のこと。小さいころからピアノとエレクトーンの教室には長いこと通ってましたがサボりまくりでまともに生楽器はやったこともなし。当然中学の部活だって運動系をずっとやってましたわたくしです。
まあでも実際勢いとはいえ、いい値段をはたいてアルトサックスを買ってしまってました。ちょっと音を出してみて正気に戻ると、これ(最低10万以上、ブルジョワ楽器ことサキソフォン)をどうやって元取ればいいんだ……と思うハメに陥ってました。
プロのレッスンを受けるとすると、一授業一時間で最低5000円は下らない。と知るとますます滅入ってきてたんですが、ネットでいろいろ独学の方法を調べ始めて見つけたのが、今の僕の先生である岡野氏のサイトでありました。
その岡野氏のサイトを見れば、「クリニック」と称して(レッスンとしていないのは、岡野氏はアマチュア音楽家だからだそうです)、サックスの演奏基礎を使用スタジオ代のほぼ実費程度で教えてくれるというので、メールを出して一度見て欲しいとお願いしたところ、それ以来すっかりサックスという楽器が面白くなって未だに演奏の研鑽が日々続いているっていう感じでしょうか。
サックスの教則本とかDVDとかは山ほどあるんですが、いきなり譜面が出てきて「さあやってみましょう!」ってな感じで納得のいく教材が全くなくて、どうすりゃきちんと基礎を身に着けるかがすっとばしてあるのがほとんど。あとはもう練習曲やりまくりましょう的な感じで、苦痛を乗り越えるのが当然みたいな感じ。こんなの続かないから当たり前にもうやめよっかなーと思ってたんですが、そこで氏のクリニックとオリジナル教材に出会って俄然続ける気が出て今までやってこられて(まあそんなこと言っても明日イヤんなってやめるかもしんないんですけど・笑)ます。
サックスが電子楽器と何が一番違うかというと、音程はもちろんのこと、吹いて出てくる音色が最初は全く安定しないところで、かなり困りました。音を出すのは簡単、されどコントロールがすごく難しい。しかもなかなか出したい豊かな音色が出せないわけです。
このテキストは「豊かな音を出すこと」に焦点が絞られていて、毎日練習曲を欠かさずやれっていう内容じゃないのがすごく良いです。あともう一つ付け加えれば「押し付けがましくない」というところでしょうか(笑)。んなもん練習なんて楽しくないんで、毎日これやれって指示されていても、事実それ通りなんてやんないのが普通ですからねえ……。
んで、サックスを買ったはいいけど遊ばせてインテリアになっている方や、そろそろもう売っちまうかと思ってる方におすすめしたいのがこのテキストです。
別に押し付けがましく「このテキスト最高! 誰でも絶対やる気になる」とか言う気はさらさらないんですが、これを書いた岡野氏のコメントを見ると、なんか不思議とやってもいいかなーと思えてくるんじゃないかしらと思うので一部引用させて頂きます。
2004年のおわり、ある施設で「スターダスト」を演奏したとき、最前列で聴いていらしたおじいさんが、頬に涙を一筋こうおっしゃいました。『生きていると良いことがあるね。良い音が聴けるんだね、どうもありがとう』
このことをキッカケに、私はアマチュアのミュージシャンでも【サックスを通して人を感動させることが出来る人を増やす運動を生涯の目標にしよう】と思い立ったのです。
偉そうなことを一席ぶたせて頂くと、どんなに演奏がすんごい上手くても、音楽は感情に訴えることが出来ないと意味がないような気がします。ちなみに僕がサックスをやりたいと思ったのは、菊地成孔氏のサックスを初めて生で聴いて号泣しちまったからなんですけど。
まあそんなわけで、僕の話はこんなところで、興味関心が持てて見てみたいなと思う方は、このテキストをやってみてはいかがでしょうか。正直、書いてあるのは至極まともなことだらけで「当たり前だよねえ」ってことばっかです。でもそこにこそ、このテキストの価値があるのではと思います。
では、最後に岡野氏のサイトをご紹介させて頂きます。ま、音楽なんて所詮趣味ですからね(笑)。仰々しいもんじゃないですけど。以上紹介でありました。
