東亜細亜旅記完全版スタート

 去年の夏休みになりますか、いまごろですが海外に父親と一ヶ月いってました。東アジア5カ国の旅でありました。それを再録、加筆、新しく写真とかくわえて書き下ろしもはさんで、最初から振り返ります。なかなかミャンマーだとかネパールだとかラオスだとか行かないでしょう、普通。そういう意味で、けっこう面白くお読みいただけるかと思います。よろしくどうぞ。

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■一日目 成田国際空港→バンコク・ドンムアン空港

 はじめてと言ってもよい、長期旅行(一ヶ月間、の予定)なんである。

 この先の一ヶ月をどのように過ごすのかなんてのは、気分としては全く他人事。なので、この旅のために準備を始めたのは出発当日、しかも出発3時間前。え、でっかいバックパックいるって? そんなのないですよ、普通。

 さておき、飛行機の搭乗のための締め切り時間は待ってはくれない。というわけで、まりん(砂原良徳)がTOKYO UNDERGROUND AIRPORTで言うところの、不便な国際空港、成田へ向かったわけです。

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 空港の雰囲気は好き。なんでかというと難しいが、なんにもほしいものが置いていない免税店しかなかったり、出国審査を出たところに、ドーンとワシントン条約違反で没収したアルマジロの剥製とか、MDMAとか、なんかそういうモノがこれみよがしに陳列されていたりするからでしょうか。

 まあ、どうでもいい。んで、まず取った飛行機の座席取り+リコンファームのため、空港備え付けの専用マシーンを使ってボーディング・パスを振り出し。これだけで乗り込む準備は完了と、あっけないですね。むかしは含まれていなかった空港税も今はチケットに含まれているので別に用意しなくていいし。あとはイミグレの際にパスポートとボーディング・パスを共に審査官に渡せば、儀礼的・演劇的にすんなり出国となります。
 
 イミグレの向こうに入ると、そのどうしようもない免税店とかがありまして、同行のお父さんはタバコを3カートン購入。裏チャンネルで僕はおなかがすいていたので、軽食堂に入ってラーメン(900円。タイならこれで一日暮らせるお金だ)を注文。こんなところで食って、しかも法外な値段で中の下くらいのなんの変哲もないラーメンを食べるなんて、屈辱以外のなにものでもありませんし、どんなものでも君にかないやしません。君が大好き。って、まったくなんだ? この旅行者値段。ここは無限連鎖講とかが経営してるですか。と、いちいち不可解な気持ちを持たされながら、飛行機に乗り込みました。今回はBA(ブリティッシュ・エアウェイズ)。それにしても飛行機のフォルムっていつみてもかっこいいなあ。

 で、乗る。出発であります。飛行機は滑走路で加速し、乗客にもぐんぐんGがかかっていく! きゃあ! 最高! そして本当はここで機械類使っちゃいけないんだけど、隠れてまりん(砂原良徳)の『Take-Off and Landing』を最大音量で聴くのです。わー、鉄の塊が飛んでいく! 飛行機ってアホっぽいところもいいですね。よく落ちるってのにまだ飛ばすか? 普通。

 機内はすっかりみなさん大人しくなっちゃって、面白くない。時間が少し経つと機内食が運ばれてきました。チキンかパスタかのどちらかを選べるというので、チキンに。でも量がやたら多い上、なぜかケーキまでついてくるしつこいかんじ。残す。

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 そして食事が終わるや、次は客室業務員からせしめたペプシを飲みながら前の席を蹴飛ばして威嚇。そのうちに客室乗務員の顔立ちのよい男の人が僕と父親に話しかけてくるという不思議な事態に発展。話の内容は旅についてのお話だったので普通ですが、まさか客室乗務員(以下パーサー)さんと名刺交換をすることになるとは思いませんでした。

 そんなこんながありながらも、飛行機は無事にドン・ムアン空港に到着。そして入国審査。これはやたらまた時間がかかる。この入国審査、デスクの上にこちらを向いたデジタルの顔まわりをパスポートと照合するってので、カメラがほんのり赤く光っていました。赤くなると早くなるのは、バンコクだけに万国共通ですね。巨神兵がドーン! とにかく並ぶしかないため不機嫌になるのだが、このイライラは空港を出てすぐ寄ってくる客引き兄ちゃんへ罵倒を浴びせるのに使えばいいや、と気を取り直す(その後、やってきた客引きには罵声を浴びせてやった。でも多分日本語じゃわからないんだろう、と思うとまたイライラする。人間は考える葦である)。今回は荷物の全てを手荷物にしているので、荷物が出てくるのを待つ必要もなし。さっさと「ナッシングデクレア」の出口からすんなりとタイの地に降り立ちました。

 さてさてそんなこんなで、タイ王国到着です!

 すぐに空港で円を少しだけバーツへ両替して、空港リムジンバスを利用してホテル近くで降りる。ホテルまでは5分くらい。でもその道のりでトゥクトゥク(バイクのうしろに客席が付いている地元臭漂い、ボった値段をふっかけてくるはみ出し者たちの商売)に声をかけられまくる。

「エブリウェア60バーツ!」(筆者註→1バーツは3円)

 おうおう。そうかいそうかい? まじでどこでも行けるんだ。そこで言ってやりました。

「エブリウェアっていったよな! オッケー、じゃニューヨークまで」

 なんて使い古したウィットをかましながらも、重い荷物に死にそうになりながらチェックイン。ホテルはいがいときれいで、机も広く使えて安い割には問題なし。今日はさすがに疲れたんでした。

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