昨日(3日)、参議院法務委員会で「心神喪失者処遇法案」が強行採決されました。福島瑞穂事務所によれば、与党は「与党内で考えがまとまっていないので、明日に」ということになっていたそうです。とは言え、これも少数野党の悔し書き・後の祭りのようで、これはこれでダサいと思うのも確かなのですが……。それにしても酷い法案です。
まず簡単に噛み砕いて法案を解説しましょう。
同法案は、“他人を害する行為を行った心神喪失者などの人に対し、精神科医や司法官が退院を許可しなくなる法案”です。すなわち、半永久的な社会から(病棟への)の隔離を可能にさせるものです。もし精神科医がその心神喪失者として入院していた人に退院OKを出し、その人がまた同種の犯罪を犯した際、その罪の幾分かは精神科医に帰責されてしまうでしょうから、精神科医は今後、退院OKを出すことをはばかる方向に動くでしょうね。司法官も大方同じだと思います。
また、心神喪失者の定義も微妙です。事実上、意味を広くとれば、精神科・神経科、それこそ心療内科に一度でもかかっていて、さらにお酒や処方薬などを飲んだ状況下であれば全員をこれに当てはめることができるはずです。
さて、みなさんはご存知でしょうか。日本は世界で一番精神病での入院患者数が多い国なのです。この法案を使ってみーんな隔離しちゃって、正常とされてるらしい人(某大臣とか某議員とかも正常なんすか?)だけが自由に動ける国になっちゃえば、隔離されてるほうが幸せかもしれませんよね。この世界が良いのか、あの世界が良いのか。世界はマトリックス・リローデッド。ナーンチャッテ!
これを踏まえた上で、みなさんどうお考えになります?(笑)
感想を書きます。
先ず、「心神喪失者」と「心神耗弱者」の精神科医から見る境界線を定義しなきゃならない。精神科医の恣意的な部分を出来るだけ排除する、客観定義を。
そうでなければ、喪失は「無罪」、耗弱は「減刑」とハッキリした刑法上の区別を、果たして一人の、或いは数人の、人間である精神科医の手に委ねて良いのだろうか。
裁判官の「政治的な」(総合的に斟酌する余地を残す)審判を侵害する恐れさえある。
初犯と再犯では、現状の日本の裁判所は斟酌しているが、世界の流れが(と言うより、アメリカのユニラテラリズムが)「先制攻撃止む無し」に傾いている以上、謂れ無き「魔女狩り」が精神病患者に向けられる可能性も否定できないのではないか。
アフガニスタンやイラクの様に、精神病患者が「別件逮捕」される事を危惧しているのである。筋金入りの精神病患者の私にとっては、「対岸の火事」ではないのだ。
「りそな」に「予防的」に公的資金が注入されたように、日本も先制攻撃を容認しつつあるようにも思える。
そして、「治安維持」の大儀の下に、精神科医の恣意で「心神喪失」或いは「心神耗弱」と診断された精神病患者が隔離される。
果たして、日本の娑婆には誰も居なくなる。
